ドル円FX敗残兵の戦後

ドル円で借金を作った人のその後の人生を追います

お盆休み

お盆休みだ。

だからといって休んでいられない。


学生時代の友達や会社の同期にツーリングや旅行にいこうと声をかけてもらったが、ここで数万円の出費は厳しい。

丁重に断り次回の長期連休などに行くことを提案した。


休みに入る前は妹が誕生日だったのでお祝いのレストランに招待した。

といっても

リクエストが焼き鳥屋さんだったので、そこまでの出費にはならなかった。

いろいろ店を探して1人1.5万円くらいのところを予約した。

普段は別々に暮らしているが、月に一回程度ご飯や遊びに行くのが我々兄妹の距離感だ。

仲のいい友達のような関係はいい関係と言えるだろう。


誕生日は少しいいレストランに行くのが最近のトレンドであった。

今回の焼き鳥屋さんも雰囲気がよく料理も美味しかった。

妹も喜んでくれてよかった。

こうやって兄妹で話していると昔に戻ったようで、現実から目を背けられたのがよかった。

これも美味しいあれも美味しいと笑顔になる妹を見ると癒されるものである。


当然だが借金などのことは言えるはずもなく、ただそれも自然と忘れるような楽しいひとときであった。


週末からはとにかくバイトに勤しんだ。

中々に忙しく、それだけに楽しかった。

お盆であるからか、お客さんから暑くて大変だろうと冷たい飲み物やお駄賃をいただいた。

これは嬉しい限りである。

配達中は運転する以外にやることがなく、つい要らぬことを考えてしまうことがある。

特にちょっとしたミスをした時などはかなり気分が落ち込む。

また、家族などに届ける時は、自分がこんな幸せな家庭を築くことなく死ぬ可能性がすぐここまできていることになんとも言えない気持ちを味わうことがある。いつもではない。

そんな時お客さんからの応援は私に温かい気持ちを思い出させてくれる。

私も配達員に何かお願いすることがあったら缶コーヒーくらい用意しようと思った。


その他、少しずつ私をいじってくれる人が増えてきた。

本職ではおちゃらけキャラというかイジられキャラというか、そういう類にカテゴライズされているため、必要以上にコミュニケーションをしないバイト先は居心地はいいものの一抹の寂しさも感じていた。

それでもすでにバイトを始めてから4ヶ月も経っているのだから人となりは概ね分かってくるのだろう。

ちょっとした時の一言のコミュニケーションも私を元気付けてくれた。


ただこれも週明けの行政処分次第である。

減刑で180日免停の場合は配達でない中の仕事を手伝うことになっている。

免取りになった場合の判断は店長と話して先延ばしにすることにした。

本当は決めておくべきなのであろうが、その勇気は私にはなかった。

おそらく命を経つことになるであろうから、辞めるということになるのだろうか。


それでも帰宅後は故障したバイクを治すなどこれからも日常を過ごすように生活してしまうのは人の性なのであろうか。


週末もバイトをし、月曜から数日働いたらいよいよ処分である。

減刑のための取り組みも大詰めである。